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犬種によって断れる物件がある理由は?オーナーやシェパードピットブルドーベルマンの注意点も解説

スズ  

筆者 スズ  

不動産キャリア3年

ドックトレーナー×宅地建物取引士でお客様に合わせたお部屋を紹介します!!
犬1匹、猫1匹飼っている自分の経験も活かした提案をさせていただきます!!
一般社団法人 優良家庭犬普及協会のマナーハンドラーテスト合格。

ペットと一緒に新しい住まいを探す方にとって、「犬種によって入居を断られる」という経験は少なくありません。特に、シェパードやピットブル、ドーベルマンといった大型犬種を飼っている場合、その制限に悩む方が多くいます。なぜ犬種によって入居が断られるのか、どのような背景や理由があるのかを知ることで、不安や疑問を解消する助けになります。本記事では、物件オーナーが犬種制限を設ける理由や自治体の制度、円滑な申請方法について詳しく解説します。

犬種によって断られるという現実と背景

賃貸物件において「ペット可」であっても、実際にはオーナーが特定の犬種、たとえばジャーマンシェパード、ピットブル、ドーベルマンなどの大型犬種を断るケースが少なくありません。このような制限は、オーナーが飼育によるリスクを懸念して設定する条件の一つです。重量制限や犬種指定によって、安全性と建物保全への配慮が図られています。

たとえばシェパード系やピットブル系、ドーベルマンなどは「攻撃的で危険」と見なされがちで、オーナーが断りの対象とすることがあります。また、大型犬は室内での行動によって床や壁に傷をつけやすく、鳴き声や足音が騒音問題につながる可能性もあるため、入居審査時に慎重な判断をされることが多いです。

このような背景には、安全性の確保や住環境への配慮だけでなく、他の入居者からの苦情を防ぎたいというオーナー側の配慮も含まれています。たとえば、大型犬が共用部を汚す、吠え声が響くといったさまざまな懸念があるため、「犬種制限」を設けることでトラブル防止を図ろうとしているのです。

犬種オーナーが断る理由主な懸念点
ジャーマンシェパード攻撃的と見なされる共用部でのトラブル、騒音
ピットブル危険性のイメージ過去のトラブル、住環境の不安
ドーベルマン大型ゆえの傷や騒音床・壁の損傷、入居者クレーム

自治体による「特定犬制度」と犬種制限の関係

日本では、「飼育が一切禁止されている犬種」は存在しませんが、一部の自治体では「特定犬制度」に基づいて、飼い主に対して厳格な遵守事項が定められています。例えば、札幌市、茨城県、水戸市、佐賀県などの自治体では、「ジャーマン・シェパード・ドッグ」「アメリカン・ピット・ブル・テリア(ピットブル)」「ドーベルマン」といった大型犬種を「特定犬」として指定しており、飼育時に特別な管理義務が課されています。

特定犬制度が賃貸住宅の「ペット申請」に影響するのは、この制度によってオーナーが法令上および自治体条例上の遵守義務を負う可能性があるためです。たとえば、札幌市では「特定犬」を飼う場合は、鉄製など堅牢な囲いに鍵を設けること、頑丈な鎖や綱で固定すること、公衆に見える場所に特定犬飼育の表示をすることなどが義務づけられています。オーナーはそれらを踏まえ、申請時に判断材料として用いることが多いです。

以下に自治体別の特定犬制度の主な違いをまとめました。

自治体特定犬に含まれる主な犬種制度の概要(遵守事項など)
札幌市シェパード系、ピットブル、ドーベルマンなど多数堅牢な囲いの設置、表示義務、係留や口輪の対策など
佐賀県シェパード系、ピットブル、ドーベルマン、紀州犬など体高65cm以上も含む、知事指定もあり、遵守事項あり
茨城県/水戸市シェパード系、ピットブル、ドーベルマンなど体高60cmかつ体長70cm以上も対象、遵守事項あり

※上記は代表的な例であり、詳細な内容については各自治体の条例や施行規則をご確認いただくことをおすすめします。

このように、自治体によって「特定犬制度」の内容や対象が異なるため、賃貸物件でペット申請を受ける際には、物件所在地の自治体の条例を確認することが非常に重要です。飼い主さんとのトラブルを避けるためにも、事前の調査は不可欠です。

賃貸オーナーが犬種制限を設ける際に注意すべき法的ポイント

賃貸物件において特定の犬種について制限をかけること自体は、法律で全面的に禁止されているわけではありません。ただし、安全配慮や建物の保全、近隣環境の維持という観点から、オーナーが合理的な判断をもとに犬種制限を設けることは認められる場合があります。たとえば、「小型犬1匹まで」など具体的に条件を定めたガイドラインがあれば、制限の合理性が高まりますし、後のトラブル回避にもつながります。

また、動物愛護管理法自体には犬種による差別的な制限に関する規定はありませんが、契約書や重要事項説明書への明記、近隣住民とのトラブル防止のための配慮が必要です。重大な問題になるのは、契約違反や損害発生時の責任です。例えば、犬が他者に害を与えた場合、民法では飼い主に無過失責任が課されるため、事故防止の観点からも、安全を第一にした合理的な犬種制限は意味があります。

したがってオーナーとしては、以下のように文書化された運用手順を設けることが重要です。

項目内容利点
明確な契約条項犬種、サイズ、頭数など具体的に記載入居者がルールを理解しやすく、トラブルを未然に防止
申請運用フロー事前申請→審査→許可通知の流れを整備透明性を確保し、公平な対応が可能
ガイドラインの設置安全配慮としてしつけや騒音、共用部利用のルールを明示信頼関係を築き、住環境を守る

このように明文化した基準と運用ルールを整えておくことで、オーナーは法律違反にならない合理的な判断を行えますし、入居者にも安心して申請していただける体制を構築できます。

:犬種で断れる物件での申請対応の進め方とコミュニケーション術

犬種制限のある物件において、オーナーとして「なぜそのような制限があるのか」を分かりやすく入居希望者へ伝えることは、とても大切です。まずは安全性や共用部分への配慮、近隣住民への影響を踏まえた制限の背景を、丁寧に説明しましょう。「大型犬では共用部に傷や騒音が起こりやすいため」「過去にトラブルとなった犬種があったため」「体重制限や犬種制限は、建物の保全や安心な環境維持のため」といった具体的な理由を述べると、理解を得やすくなります。意図が伝わる説明は、申請の納得感を高めます。

それでも「シェパード」「ピットブル」「ドーベルマン」といった犬種の飼育希望がある場合には、柔軟な姿勢で相談に応じる体制を整えることが信頼につながります。たとえば以下のような条件を提示し、申請フローを構築するとよいでしょう:

条件項目内容例目的
個別面談飼い主と犬の性格やしつけ状況の事前確認リスクの把握と双方の安全確保
しつけ証明訓練士による無駄吠え・咬み癖のない証明書の提出近隣や建物への配慮の証明
追加保証敷金や特約の追加、条件付きで契約締結万一の損傷に備える

これらの条件が明確に整理され、申請手順として示されていることで、入居希望者は安心感を得られますし、オーナーとしても納得のうえで対応しやすくなります。

そして、申請プロセス全体での透明性を高めることも重要です。申請の流れや提出する書類、審査の見通し、可否判断の基準、条件に応じた変更点などをあらかじめ資料にまとめてお渡しするとよいでしょう。たとえば「提出書類(犬の写真・ワクチン証明・しつけ証明など)」「申請〜許可までの流れ」「条件付きで許可した事例(実際にあった範囲内で)」などを整理しておくと、信頼関係が築きやすくなり、円滑な意思疎通が期待できます。

まとめ

賃貸物件においては、犬種による申請の可否が現実に存在します。特に大型犬であるシェパードやピットブル、ドーベルマンなどは、自治体の指定や安全性を考慮したオーナーの判断により、入居を断られる場合があります。こうした背景には、条例や住環境への配慮、リスク管理など複数の理由が関わっています。また、法的には禁止事項ではないため、オーナーが合理的に基準を設けることが重要です。円滑なコミュニケーションと透明なルール作りが、双方の信頼関係と安心につながります。物件選びの際は、自治体ごとの決まりや申請手順をよく確認し、納得のいく住まい探しを心がけましょう。

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